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2005年08月16日

★期待にこたえられず、はや何年たったか。。

いつも大型連休は安上がりです。

盆休みといっても、今のところどこにも行っていません。
子供はまだ小さいのであまり気にもしませんが、さすがに妻のことがあまりに不憫に思えてきたので、昨日、せめて近所のおいしいカフェでも行こうかと誘っみたら、帰ってきた言葉が「イオンでいいよ」じゃありませんか。本当にそれでいいのかなと思いながら、私たち家族は貴重な休みを、熱田のイオンで過ごすことになったのです。


……で、昨日は熱田のイオン(といっても名古屋人じゃないとわからないと思いますが)の3階にある焼きたてパン屋へ3人で行き、昼食をとったわけですが、思いがけず店の窓からイオンの巨大な駐車場と名鉄の線路が展望できたので収穫でした。そのパノラマは子供を大興奮させたからです。

名鉄電車が来れば「でんひゃ、でんひゃ」と言って唸り、シャトルバスが駐車場へ入ってくると「ばーちゅ、ばーちゅ」と言って喜び、事件があったのか、パトカーがやってくると「ぱぁっ、ぱぁっ!!(パトカーとはまだ言えない)」と言って大はしゃぎしていました。

とりあえず子供は満足してくれた(たぶん)みたいなので、よかったことはよかったのですが、それから妻が私に言った言葉がとても心に残りました。

「一時間ぐらい時間がほしいでしょ、子供は私が見ておくから執筆してきたら?」
こう私に言うのです。
私は躊躇したのですが、妻がなおも私の背中を押してくるので、私は素直に甘えてしまいました。1階のスターバックスに行って一時間以上もシグマリで執筆することができたのです。

泣けてきましたね、本当に。


結婚する前から妻は、執筆に時間ばかり費やしている私に嫌気がさすことなく、いつも気遣ってくれていました。

特に思い出されるのが、乱歩賞の締切が迫っている最中にくれた電話のエピソードです。

当時、結婚を控えた二人はいろいろ準備に忙しく毎日を奔走していたのですが、そのときばかりは数週間、彼女は私に時間を与えてくれました。

乱歩賞の締切直前ですから、当然季節は冬。

築ウン十年のアパートには、1月の冷たい風が音を立てて侵入してきていました。確かあのころは毛布をかぶって書いてたんじゃないかなぁ。思い出しただけでも、鳥肌が立ってきます。それぐらいに、あのアパートでの生活はわびしいものでした。

締切が近づき、日々の生活のあらゆる事柄に対して神経質になっていたころでした。仕事中、休憩があればトイレの中にもパソコンを持ち込んで執筆していたこともありますし、会社帰り、地下鉄のプラットホームで二時間近く居座って書いていたこともあります。
そんなピリピリした毎日を送っていたある夜、携帯電話に彼女から着信がありました。彼女は毎日電話はしてくれましたが、執筆の邪魔にならないようにと長い時間は話しません。いつもただ私の様子を伺うためだけに電話してくるだけでした。

ところが、その夜だけは違いました。
なんと彼女は、私を元気付けようと「一曲歌うね」と言い、彼女と、その日彼女の家へやってきていた親友二人とで、「カントリーロード」を歌いはじめたのでした。

私は驚いて、ただ呆然と、携帯の小さなスピーカーから漏れる、雑音混じりの歌声に耳を傾けていました。
二人はバンド仲間なので歌はうまく、すばらしいハーモニーを聴かせてくれました。

歌い終わったあと、彼女は話もそこそこに切り上げて電話を切ったのですが、私はなんだか彼女らの歌声を聞いたあと無性にせつなくなってきて、確か執筆に集中できなかったのではと思い出します。(苦笑)

ただ、もちろん彼女の心遣いに感動して、それからはさらに命をすり減らしてでも……という気概で執筆に取り組みました(つもり)。
しかし、結局はその年も受賞できず、今にいたっています。
(正確には、受賞にいたるまでの作品を作り上げることができなかった)。

私の情熱は完全に空回りしたのです。


結婚する前から、毎年のように「今年こそは受賞する」と言いながら夢を叶えられない私です。それでも、まったく愛想を尽かすことなく、相変わらず気配りしてくれる妻に何と言ったらいいかわかりません。

とにかく今は感謝の言葉よりも、夢を現実に変える日が一年でもはやく訪れるよう、ひたむきにやるだけですね。。。




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Posted by rampo2006 at 20:07